いまさらですが、2月にリリースされたTizen SDK 2.0で「ついに!!」Mac OS Xがサポートされました。
これでTizenアプリの開発をするためにVagrantでUbuntuを起動する生活からオサラバです。
Mac OS Xに対応したのが一番大きな変更点(偏見)ですが、おまけ程度に2.0で追加されたその他の変更点についてもさらりと説明します。
Tizen Native Frameworkをサポート
今回のSDKからTizen Native Frameworkをサポートするようになりました。Tizen Native Frameworkを用いることでC++を使ったNativeアプリの開発が可能になります。
…しかし、HTML5+JSをバリバリ推していたTizenがここでNativeアプリサポートを入れる理由はなんでしょう??
これはHTML5+JSだけではカバーしきれない範囲があるという側面が大きいと考えられます。HTML5で記述されたTizenアプリは画面に表示されていないときは動作できない、つまりバックグラウンド動作ができません。
そのため、システムからのイベントに応じて処理をするということもこれまではできなかったのです。
今回のNativeアプリサポートで「Service Application」というアプリケーションモデルをサポートしています。これはAndroidのServiceみたいなものと考えておけばいいでしょう。これにより、これまで実現できなかったSMS通知や定期的なセンサーからの情報取得などが 実現できるようになっています。
Nativeアプリの開発の仕方もふくめて、ここらへんは次回以降に説明したいと思います。
コマンドラインツールが少し充実
ほんとに少しですけどね。
とりあえず、コマンドラインだけでプロジェクトの作成、wgtファイルの作成、デバイスへのインストール・実行などが行えます。
Tizenのインストールディレクトリ以下の tools/ide/bin にいろいろ入っているので試してみてください。
Emulatorがほんの少し軽くなりました
まだまだ重いですが、1.0のときの「もう、これじゃ何もできない…」ってほどではなくなりました。VTに対応したのが大きいですね。
なお、普通の環境であればSDKのインストール時にHAXMもインストールされるはず。なぜか、私のマシンには入らないなぁと思ってたら、Case-Sensitive HFS+ にしているせいでした。(See.)
いろいろAPIが追加されたり変更されたりしてます
どうしても発展途上のOSはこういうことが多いんですが、ばっさりAPIが変更されたりしてます。(Call Historyのところとか..)
また、現在はこうだけども将来こうする予定というようなAPIもありますので、開発する際はAPIリファレンスなどを注意して見ておいてください。
などなど、変更点はまだまだあるのですが詳細はRelase Notesを確認してください。
バルセロナではFirefox OSやUbuntu Phoneに食われた感があるTizen。ただ、実機が発売されるのはそれらのOSよりは早いはず….と信じてしばらくはTizenをWatchしていきます。